テト(旧正月)とバインチュン

感謝と家族の思いが込められた料理

ベトナムで最も大切な行事のひとつが「テト(Tết Nguyên Đán/旧正月)」です。テトは、新しい一年の始まりであると同時に、家族と過ごす特別な時間でもあります。この時期、人々は仕事や日常の忙しさを一旦置き、実家に帰り、家族や親しい人と再会します。

テトに欠かせない料理のひとつが「バインチュン(Bánh Chưng)」です。もち米、緑豆、豚肉を使い、葉で包んでじっくり煮込む、見た目はとても素朴な料理です。しかし、この料理には深い意味が込められています。

バインチュンは、家族のために時間と手間をかけて作られる料理です。昔は、家族みんなで集まり、材料を準備し、一緒に包み、火を見守りながら完成を待ちました。その過程そのものが、家族の絆を深める時間でもありました。

この料理には、祖先への感謝、両親への敬意、そして一年を無事に過ごせたことへの「ありがとう」の気持ちが込められています。バインチュンを食べることは、単なる食事ではなく、感謝の気持ちを思い出す行為でもあります。

テトとバインチュンは、華やかさよりも心を大切にする文化を表しています。家族と食卓を囲み、同じ料理を分け合う。その静かで温かな時間こそが、ベトナムのテトの魅力と言えるでしょう。

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