「本格ベトナム料理」という言葉を、多くの店が掲げています。しかし、実際に本場の味を日本で再現するのは、想像以上に難しいことです。このページでは、その理由と、それでも本格にこだわり続ける意味について考えます。

「本格」を名乗るお店が多いのに、味が違う理由
日本には「本格〇〇料理」を掲げる飲食店が数多くあります。しかし、実際に食べてみると、現地の味とはかなり異なることも少なくありません。理由は主に3つあります。
理由①:日本人の味覚に合わせた調整
多くの店では、日本の顧客に受け入れられやすいよう、甘さや塩味、香辛料の強さを調整しています。これ自体は悪いことではありませんが、結果として本場の味からは離れていきます。
理由②:食材の入手が難しい
現地で使われるハーブやスパイス、魚醤などは、日本では手に入りにくいものも多くあります。代替品を使わざるを得ない場合、味の再現度は下がってしまいます。
理由③:手間のかかる調理法が省略される

本場の味の多くは、長時間煮込む・毎日仕込むといった手間のかかる工程によって生まれています。効率を優先すると、こうした工程は真っ先に省略される部分です。
日本在住ベトナム人にとっての「本場の味」

日本には50万人を超えるベトナム人が暮らしています(2024年時点)。彼らにとって、本場の味を再現した料理は単なる食事ではなく、故郷を思い出させる存在です。
実際、ベト屋には「ベトナムに行ったことがあるけど、ここのフォーはあの時の味と本当に同じ」という日本人のお客様の声だけでなく、ベトナム出身のお客様から「懐かしい味」という声も多く寄せられています。
本格を保つために必要なこと

ベト屋では、本場の味を保つために、次のようなことを大切にしています。
| こだわりのポイント | 内容 |
|---|---|
| 食材の選定 | 香りやクセの強い代替品を避け、味に近いものを探す |
| 調理法の維持 | 14時間煮込み・生麺の毎日仕込みなど、手間を省略しない |
| 味の判断基準 | 「日本人向けに食べやすいか」ではなく「本場の味に近いか」で判断する |
| スタッフへの共有 | 店舗が増えても、味の基準がぶれないよう仕込み方法を統一する |
店舗展開の裏側にある考え方については、ベト屋の物語|なぜ東京で本場のフォーを作り続けるのかでも紹介しています。
本格であることは、便利さとのトレードオフ
本格な味を保つことは、多くの場合、非効率と隣り合わせです。生麺は保存が利かず、スープは仕込みに時間がかかります。店舗を増やすほど、この「非効率」を維持する難しさは増していきます。
それでも本格にこだわる理由はシンプルです。味を妥協した瞬間から、「本場の味」という価値は失われてしまうからです。
食材選びの詳細については、ベト屋の食材へのこだわり|スープと麺、それぞれの素材選びをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. なぜ多くの「本格」を名乗る店の味が本場と違うのですか?
日本人の味覚への調整、食材入手の難しさ、手間のかかる調理法の省略などが主な理由です。
Q. ベト屋の味はどのくらい本場に近いですか?
北部ベトナムのフォーをベースに、味付けを日本人向けに大きく変えることなく提供しています。ベトナム出身のお客様からも「懐かしい味」という声をいただいています。
Q. 本格さを保ちながら店舗を増やすのは難しくありませんか?
はい、簡単ではありません。だからこそ、仕込み方法やスープの煮込み時間など、譲れない基準を全店舗で統一しています。
Q. 本場の味と日本人の味覚は両立できますか?
必ずしも対立するものではありません。実際、ベト屋には日本人のお客様からも「本場の味だからこそ美味しい」という声を多くいただいています。



















