大鍋を使い、牛豚鶏の骨を長時間煮込んで作るスープ
おいしいスープを作るため、スープの元となる牛豚鶏の骨を良く洗い、お湯ですすぎます。牛豚鶏の骨は硬さ、味、香り、全て異なる特長を持つため、それぞれを活かせる分量、タイミングで煮込んでいきます。煮込みにかかる時間は、10~14時間ほどで、じっくりと煮込み、旨味の詰まったおいしいスープを作ります。
調味料は野菜をふんだんに使用
骨を大鍋で煮込んで取った出汁は、既に栄養満点です。しかし、当店「ベト屋」では、さらにここから一工夫。
大根、とうもろこし、きのこといった旬の野菜を加え、3時間ほど煮込み、体にも心にもやさしい野菜スープに仕立てます。
当店は、化学調味料の使用は極力抑え、自然由来の素材を豊富に使用しています。
生フォー麺でのご提供
ベトナムでおいしいフォーを食べられるお店の多くは、生のフォー麺を使用しています。これにより、スープの味と香りが引き立てられます。
しかし、生のフォー麺を使用すれば、美味しくなるかというとそうでもありません。生麺は柔らかいので、調理中に切れないよう、茹でる際には調理人の腕が必要です。また、乾麺よりも繊細な管理体制が求められます。
生麺のフォーは、お米と同じ状態で給水力があるため、スープの味や香りを吸収することができます。
牛肉フォーと比べると、あっさりな鶏肉フォーですが、味がないとは違います。鶏の1番おいしい部分を抽出して、本来の味と香りを楽しむことができます。
スープ作りは、鶏を1回お湯ですすいでからすぐに冷水で洗い、弱火で水から長時間煮込みます。煮込んでいる最中は常に灰汁を取り除き、軽く火を通したネギと生姜を加えます。この一工夫を凝らすことにより、透明感のある透き通ったスープを実現しています。
調味料は、火を通したネギと塊茎の根の甘みを抽出し、ベトナムの調味料である魚醤(ヌクマム)と合わせます。最後はレモンの葉とシナモンで、香り付けします。その他の調味料に関しても、最低限のものしか使用していません。
ベトナムでは、風邪をひいた時など、体調が優れない時にもフォーを食べます。口当たりも優しく食べやすいフォーは、食欲のない日にもピッタリです。
ベトナムへの思い、心に深く刻まれている味をこの一品に込めています。古来から伝わるベトナムの親切を伝統的なレシピで日本のみなさまにお届けします。
「日本には本格的なベトナム料理を提供するお店が少ない…」
「じゃあ、私たちが作ろう」
『ベト屋』は、ベトナム人が創業したハノイ風のフォー専門店です。
創業時、東京において、本格的なベトナムのフォーが食べられるお店は少なく、ほとんどはアレンジを加えた日本風のフォーでした。
「古くからベトナムに伝わる伝統的且つ本格的なフォーは、国境を超える料理である」という確信を経て、そこから勉強し、ようやく日本でも伝統的且つ本格的なフォーを再現することに成功しました。