コムラムは、ベトナムの山岳地帯で親しまれてきた竹筒ごはんです。 竹と火だけで仕上げる、素朴でありながら奥深い料理です。自然とともに生きる人々の知恵が、この一本の竹に詰まっています。

コムラムが持つ3つの魅力
竹筒で炊くと、ふつうのごはんとは違ううれしい変化が起きます。
① 竹の香りが移る 竹が炭火にあたると、ほんのりと香ばしい香りが立ち上ります。その香りがゆっくりともち米に染み込み、自然な風味を生み出します。
② 調味料なしで旨みが出る もち米は山の水やココナッツウォーターとともに竹筒に入れて焼きます。そのため、特別な調味料を使わなくても、やさしい甘みともちもちした食感が楽しめます。
③ 火が均一に包む 炭火でゆっくりと回しながら焼くことで、熱が全体に均一に伝わります。つまり、外はほんのり焦げ、中はふっくらと炊き上がるのです。
コムラムのシンプルな作り方と深い味わい
コムラムの作り方はとてもシンプルです。まず、もち米を洗い、竹筒に入れます。次に、口をバナナの葉でふさぎ、炭火でじっくりと焼き上げます。また、焼き上がった後は外側の焦げた竹を割り、中の白いごはんを取り出します。
飾らない工程の中に、素材を信じる姿勢が表れています。
コムラムの食べ方と合わせるもの
ベトナムの山岳地帯では、コムラムをさまざまなものと組み合わせて楽しみます。
- ゴマ塩 ― シンプルにごはんの甘みを引き立てる定番の組み合わせ
- 焼き肉 ― 香ばしさ同士が重なり、食欲をそそる
- 川魚の塩焼き ― 山と川の恵みを一皿で楽しめる
竹を割った瞬間にふわっと広がる香りこそが、コムラムが「おいしく仕上がったサイン」です。
コムラムについて、**ベトナム通信社(VNA)日本語版**でも詳しく紹介されています。

まとめ・コムラムに宿るベトナム食文化の哲学
コムラムには、自然を尊重し素材の力を信じるというベトナムの食文化の考え方が息づいています。飾らず、無理をせず、ありのままの味を楽しむ。その姿勢こそが、コムラム(竹筒ごはん) が今も多くの人に愛され続ける理由なのです。



















